中国リサーチ企業iiMedia Researchのデータによると、2018年の中国越境EC市場では、ネットイースコアラ(NetEase Kaola)がシェア全体の27.1%を占め首位に立った。次いで天猫国際が24%で2位、海囤全球(京東全球購から改称)が13.2%で3位となった。
中国越境EC市場ではトップ3が合計6割以上の市場シェアを占めている。そのなかでも首位の網易コアラは品質保証や本物保証などを売りに数年連続で越境EC市場シェア一位の座を獲得してきた。しかしそんな網易コアラでさえも偽物商品問題はつきものであり、対応に追われている。2018年12月、網易コアラで販売されていたカナダグースのダウンジャケットに偽物疑惑が生じ、さらに2019年3月にはエスティローダーが網易コアラで販売されている商品が偽物であるとして、商標権侵害で網易コアラを起訴している。
輸入取引額の引き上げなど政府による促進政策は中国越境EC市場へさらなるビジネスチャンスを与え、市場の発展は全体的に良い方向へ向かっていると言えるだろう。しかしビジネスが広がるほどに、ユーザーからの要求も日々高まっていくことになる。ECプラットフォームは商品の品質・本物保証レベルをより高める必要があり、物流の処理能力向上なども課題として挙げられる。今後も越境EC業界はこれらの増え続ける課題への対応に忙しくなるだろう。
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中国はメディアによって数字の取り方が違うので、どこが市場でシェアNO.1なのかが異なるのですが、iiMadiaの場合は当社の代表が所属していたNetEase kaola(ネットイースコアラ)が常にNO.1。中国で日本の商品の販売する行為としては、一般貿易(ECとオフライン)と保税区モデル(EC限定)というのがあるのですが、iiMediaが参照している数字は、基本的には保税区モデル限定の数字であるとのことです。つまりこのiiMediaの文章中の「2018年の中国越境EC市場では」という部分は「2018年の中国越境EC(保税区モデル)市場では」と解釈した方が良いかと思います。一方他のデータには一般貿易も含まれている数字があり、その数字で比較をするとTmall GlobalのシェアがNO.1になっています。
当社はAmazon U.S.Aをメインとした越境ECのサポートををしておりますが、中国やアメリカへの越境ECがより活性化することにより、日本のメーカーがより活発に海外進出できるような土壌を構築できればと思います。