Amazon Advertisingとは?
Amazon Advertisingとは何か。アマゾンの広告プラットフォームは何が変わったのか。Amazonの広告の種類とは。について、それぞれ詳しく見てみましょう。
Amazon Advertisingは、ここ数年で急激に複雑化しているAmazonのエコシステム。Amazonの仕組みの勉強にあまり時間やお金をかけることなく、個人でも副業として気軽に商品をAmazonで販売できた時代は、過去のものとなってきています。
今、AmazonでECのビジネスをしていくためには、ベンダー、セラー共に、最新のトレンドやAmazonの機能についていくことが要求され、かなりの時間と努力が求められています。アマゾンは今でも無数のチャンスを秘めたECサイトではありますが、Amazonがマーケットプレイス・広告プラットフォームとして成熟するにつれ、さらなる時間と、リソースと、費用の投資をする必要が出てきています。この記事では、Amazon Advertisingが最近どのように進歩し、それによってベンダー、セラーにどんな影響があるのかについて見ていきます。
Amazon Advertisingポータルはなぜ変わったのか?
最近、Amazonでは広告主はすべて、ポータルを問わず、1つの統一されたプラットフォーム、Amazon Advertising Consoleに移行されました。ユーザーインターフェイスやアカウントIDの仕様が変わったとお気づきの方がいると思います。これは最終的には、かつてはそれぞれ別のシステムであったAmazon Advertisingの様々な機能のすべてを連結させ、まとめるというAmazonの目標につながるものだと思われます。
セラー、ベンダー、著者、エージェント、フリーランサー、サードパーティーソフトウエアのプロバイダーなど、いろいろなユースケースがありますが、Amazonはこれらすべてに対してエクスペリエンスが機能するように統一しようとしている様子です。これらの変更の目的は、Amazonセラーのフィードバックを考慮したうえで、ユーザーエクスペリエンスをさらに改善することだと思われます。そして、Amazonはこの目標を達成するために、今後も皿なる変更や微調整が行われると予想しています。
また、この移行のもう1つの側面として、Amazonの広告システムを、全てのタイプの広告で、もっと利用していただきたいという点があるかと思います。以前はより多くの広告タイプ(スポンサープロダクト広告、スポンサーブランド広告、スポンサーディスプレイ広告、動画広告、DSPなど)にアクセスできるのは一部の広告主にすぎませんでしたが、Amazonは全てのアマゾンでビジネスをされている方々に、より統一化された広告システムに向かおうとしていると見られます。
どんな広告の種類があるのか
Amazonにはいろいろな広告タイプがありますが、大まかに2つのカテゴリーに分けることができます。まずAmazon Pay-Per-Click (PPC) Advertisingで、広告主が Amazonプラットフォーム(またはAmazon外で)の広告を非常に細かくコントロール可能です。次に、より大規模な広告主向けのAmazon Demand-Side Platform (DSP)です。Amazonマーケットプレイスそのものを超えて幅広いオーディエンスにリーチするプログラマティックなターゲティングにより、前例にないレベルのリーチを可能にしています。
Pay-Per-ClickAmazon
PPCは、スポンサー広告、スポンサーブランド広告、スポンサーディスプレイ広告という主に3つのカテゴリーに分けられます。最低値がなくコストをできるだけ制限できるので、Pay-Per-Clickは広告を始めたい人に適しています。その名前の通り、支払いが必要になるのは広告がクリックされたときだけで、クリックごとの広告費は低いもので10円/$.10から、競合の多いキーワードでは1000円/$10以上になるなど幅があります。
Amazonスポンサープロダクト広告により、セラーは1つのプロダクト(またはプロダクトのグループ)を、特定のキーワードターゲティングや商品ページビューに基づいてAmazonユーザーに広告することができます。Amazonで販売する商品を見つけたら、関連する検索キーワード(「野球用品」というキーワードで検索させたら野球のグローブを広告)について、またはターゲットに絞り込んだ商品に合わせ(野球バットが閲覧されているときに野球グローブを広告)、スポンサープロダクトの広告キャンペーンを実施することが可能です。Amazonスポンサープロダクトは現在Amazon PPC広告カテゴリーで最も使用されているもので、しかも簡単に使いこなせるようになります。
スポンサーブランド広告では、ブランド全体を1つの広告で宣伝することができます。スポンサーブランド広告のターゲティングはスポンサープロダクトと同じで、検索用語・プロダクトのいずれでもターゲティングが可能です。スポンサーブランド広告ではカスタムでクリエイティブな広告(画像や動画など)もOKで、広告を通じてブランドのストーリーを伝えたり、視認性やマーケットシェアを上げたりできます。スポンサーブランド広告(とスポンサーディスプレイ広告)を利用するには、承認済みのブランドレジストリが必要です。ブランドレジストリがあると、他のタイプの広告を使えるだけでなく、さらに多くのメリットを得られます。
スポンサープロダクトディスプレイ広告は、ほかのプラットフォーム(FacebookやGoogleなど)のPPC広告により近いかもしれません。購買行動に基づいたオーディエンスのターゲティングが可能です。また、Amazonプラットフォーム内はもちろん、より大きなリーチを目的としたAmazon外での広告もできます。さらに、ユニークで高需要なプレースメントでの広告も可能です(スポンサーディスプレイ広告の詳細)。
DSP
Amazon Demand-Side Platformは、大規模セラーにとって、Amazonプラットフォームを超えたリーチを獲得し、インターネット全体でオーディエンスを構築する上でのチャンスです。最初はそれなりの投資が必要なので、予算と勇気がないと厳しいでしょう。そのため、DSPを導入する際には十分に考慮する必要があります(DSPはまだちょっとという場合には、より安いスポンサーディスプレイPPCが代わりとしておすすめです)。
DSPのすごさはプログラマティックなターゲティングにあります。広告をブランドや商品に最適なオーディエンスに向けてアルゴリズム的にターゲティングしてくれます。また、膨大な量のデータを活用し、結果を最適化してくれます。Amazon Demand-Side Platformの詳細はこちらからご覧ください。
ベンダー、セラーにはどんな影響があるのか?
Amazonはほんの数年で主要広告プラットフォームを1つから5つ、または分類方法によってはそれ以上に増やしています。システムの複雑化が進む中、Amazonセラーがこうした広告の種類を理解し、成功のために必要なツールを持つことがますます大切になってきています。1つのしっかりとしたAmazon PPCキャンペーンがAmazonセラーの成功の中核を占める一方で、1つに絞ることのできず、時間の無駄と感じているセラーは少なくありません。
完璧なAmazon Advertising戦略の作成は複雑化を極める一方ですが、もしアマゾンビジネス、アマゾン広告でお困りの方がいらっしゃる場合は、アマゾン専門コンサルティング会社の㈱ピカロまでご相談ください。