2020年に入り、アマゾンチョイス(アマゾンズチョイス)を付けるにはどうすれば良いですか?というご質問を2件ほどいただいております。
正式には「Amazon's Choice」という名前ですが、国内では「アマゾンチョイス」と言われているようです。
アマゾンチョイスは2015年前後からアマゾンの商品ページ上に掲載されるようになりましたが、当時は同じような見た目の「ベストセラー」というアイコンが存在していたこともあり、各社から「このマークは何?」、「どうすれば取得できるの?」、「意味あるの?」というご質問を多数受けていた記憶があります。
そんな中、最近になり各種のwebニュースで「アマゾンチョイス」って意味あるの?といったような記事が出てきており、その流れもあって最近になって再度アマゾンチョイスへの注目が集まってきたのかなといった印象です。
さて、ではアマゾンチョイスって何?ということですが、実は昔と今では意味が違ってきているというか、昔と今とで使われ方が変わってきており、且つその重要度も変わってきていると思っています。
2015年当時、そして最近まで僕個人としても「アマゾンチョイスは検索結果ランキングからのCTRも上がらないので、売上に影響しないですよ。」と言っていました。恐らく、2015年~数年前までの期間で、且つ、PCで見ている限りでは間違えなかったと思います。
ただし、ここ最近、その様子も変わってきています。
まずみなさん勘違いしているは、アマゾンチョイスというのは、商品単位に付与されるものではありません。(ここ重要です。必ずテストに出ます。)
アマゾンチョイスは、検索キーワードが基準になって、検索キーワードごとに、各商品にアマゾンチョイスが付与されます。
例えば、アメリカアマゾンで「iPhone case」と検索した場合にアマゾンチョイスが付く商品と、「case iPhone」と検索した時にアマゾンチョイスが付く商品が異なります。
はい。つまり、アマゾンはキーワードをスタートとして、そのキーワードに一番relevance(関連度)が高い商品に対してアマゾンチョイスを付けているのですね。
実際このような考え方がアマゾン社内で語られていたかと言うとそのようなことはないので、「いや、違うよ」と言われてしまう可能性もゼロではないのですが、長年アマゾンに在籍して、裏の仕組みを構築するプロジェクトをリードさせていただいた人間からすると、社内のメンバーだったら語らなくてもわかるよね?というレベルの自然さではあります。
では重要なのはその「relevance」。
このrelevanceについても結構「本当にそうなの?」という議論が周囲でされていることがあります。確かに2015年の僕だったら同じような考え方をしていたかもしれませんし、そうだったからこそあまり意味ないですよと答えていたというのも確かです。
ただし、この数年はアマゾンチョイスの考え方というか、目的が変わってきていると思っています。(多分2015年からそうだったのかもしれませんが、恥ずかしながら、そこまでは気が付いていませんででした。。)
この目的がわかれば、relevanceを決定するfactorが正しく理解できるかと思います。
元Amazon社員の方々もこのブログを読んでくれているので、そのようなみなさまからは今更偉そうに何言っているんだよって思う方も多いかと思いますが。。
はい、回答はアレクサですね。
アレクサ内蔵のアマゾンエコーとか、Fire TVとかを持っている方は、アレクサに聞いてみてください。
「アレクサ、アマゾンでXXXを探して!」って。
XXXというキーワードでアマゾンサイトで検索した際にアマゾンチョイスが付いている商品が、アレクサでアナウンスされ、「この商品を買いますか?」といった質問をアレクサがします。(未だに、商品タイトルにキーワードを詰め込んだ長いタイトルを付けてしまっているような方々の商品は、この時点でアレクサ経由では購入はされないでしょうね。。)
つまり、アマゾンとしては、アレクサ経由で声で購入された際に、お客様が満足していただける商品をアマゾンチョイスとして認定しているという言い方が正しいかと思います。
恐らくここまでは理解はできますよね?
では、「お客様が満足していただける」かどうかの判断はどのように決定されているの?という内容ですが、ここも具体的な内容は社内では聞いたことがないですが、社内で重要視されていた指標や、Customer Onsessionの観点から考えると、
- CVR
- レビューの数とスコア
- 価格帯
- そのキーワード内でのランキング
- Prime Eligible(即出荷可能率)
- 返品率
かなといったところかと思います。
もちろん上記は想像ですので、間違えもあるかもしれません。
頻繁に「簡単にアマゾンチョイスを取得する方法はないの?」と聞かれることもありますが、基本的にはファンダメンタルをしっかりし、ユーザーとのエンゲージメントを高め、その該当キーワードとのrelevanceを高めていかないと、アマアゾンチョイスをもらうことはできないということかと思っています。また、裏技を使ったとしても、それはファンダメンタルを構築するものではないので、商品自体に魅力がないと瞬間風速的な対応なものとなってしまう可能性が高く、また裏技をしているかどうかはアマゾンもウォッチしていますので、リスクが高いですね。
Googleはオフィシャルに検索すると言う行為をなくすということを掲げていますが、アマゾンチョイスを見ていると、アマゾンでもキーボードやスマホで文字を打って商品を検索をするという既存のSEOではなく、言葉を使って検索して商品を買うという方向に大きくシフトしていっているということがわかりますね。