AmazonのSearch Query Performance(SQP)レポートがAPIで利用可能に!

~データ活用がより簡単になる、そのメリットと活用術~

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目次

はじめに

ブランドや代理店に人気の高いAmazonが提供してくれているデータのひとつ「Search Query Performance(SQP)レポート」が、ついにAPI経由でも利用できるようになりました。これにより、メーカーや代理店のAmazon担当者にとって、このレポートの豊富なインサイトを活用するハードルが大きく下がります。

これまでSQPレポートを分析するには、週次や月次で手動ダウンロードをし、フィルタや計算を自力で行う必要がありました。しかし今後はAPIを通じて、リアルタイムで自社のインプレッションやクリック、購買実績を確認し、市場全体と比較することが可能になります。たった一目で、自分たちの戦略が機能しているかどうかを判断したり、まだ見逃していた投資チャンスを発見したりできるわけです。

㈱Picaro.AIではアカウント運用代行や広告運用代行のご契約をいただいているメーカー様限定でPicaro.ai toolをご提供させていただいていますが、SQPのデータの推移も閲覧できるようになる予定です。

Search Query Performance(SQP)レポートとは?

まず、SQPレポートは、インプレッション、クリック、購入などの主要指標をもとに、上位1,000件(ブランドレベル)または上位100件(ASINレベル)の検索キーワードを追跡し、市場全体と比較できる機能を持つレポートです。たとえば、みなさんのブランドの購入シェアやクリックシェアが、競合他社と比べてどのくらいの水準にあるのかを確認できます。また、顧客がどんな検索をしているのか、そこからあなたのブランドがどの程度認知されているのか、またはされていないのかといった大きな流れを把握することも可能です。

さらに、このデータはブランド全体でも、特定のASINごとでもフィルタリングできるため、以下のようなさまざまな視点から自社のパフォーマンスを評価できます。

1. 市場シェアの把握

インプレッションやクリック、カート投入、購入といった各段階で、あなたのブランドが競合他社と比べてどの程度シェアを獲得できているかが分かります。

2. 購買プロセスの可視化

競合他社と比べて、どの段階で顧客が離脱しているのかを把握しやすくなります。たとえば、クリックシェアは高いのに購入シェアが低い場合、商品ページの内容や価格などに問題がある可能性が浮上します。

3. 成果を上げるキーワードの特定

Amazon独自のSearch Query Scoreに基づく上位検索キーワードがリストアップされるため、高ボリュームの検索語での自社パフォーマンスを簡単に確認できます。インプレッションが低いなら広告費を増やす、他社と比べてクリック率・転換率が高いキーワードがあればそこに集中的に投資する、といった戦略的な判断がしやすくなるでしょう。

Search Query Performanceレポートの活用方法

当社のAmazon広告運用のチームがウェビナーで解説したように、SQPレポートの活用にはさまざまな方法があります。たとえば以下のような指標をチェックするだけでも、マーケティング戦略の改善点が見えてきます。

  1. インプレッションシェアが低い場合
    商品の露出度が足りていない可能性が高いです。まずは広告費を増やして、インプレッション獲得数を伸ばす施策を検討しましょう。

  2. クリックシェアが低い場合
    インプレッションが十分でもクリックされていない場合、クリックスルー率(CTR)が課題になります。画像やクーポンの見せ方、あるいは検索結果で上位に表示されるための入札価格の見直しなどを試してみましょう。

  3. 購入シェアが低い場合
    クリック数が一定数あっても購入につながらない場合、商品ページの内容や価格設定が問題かもしれません。価格の再検討や商品ページの改善を検討する必要があります。

競合他社とCVRを比較

SQPレポートは、あなたのブランドが「興味を持った顧客をどれだけ効率的に購入まで導けているか」を、競合と比較するほぼ唯一の手段です。少し手計算を入れるだけで、競合とのコンバージョン率(CVR)を把握できます。

  1. あなたのブランドに関係のある検索キーワードだけを絞り込み(関係性の薄いキーワードは除外)、
  2. それらのキーワードにおける合計購入数を合計クリック数で割り、サブマーケット全体のCVRを算出したうえで、
  3. 同様にあなたのブランド単独の合計購入数を合計クリック数で割ってCVRを求めれば、どのくらい競合よりも勝っているか・負けているかが見えてきます。

ただし、この数字だけですべてを判断するわけではありません。価格が高めのブランドは低めのCVRとなる傾向がある、など商品特性を踏まえて考察する必要があります。また、購入データではなく「カート投入(add-to-cart)」データを使うほうが、実際のマーケティング効果を正確に把握できるケースもあります。特に価格帯が市場平均より高い場合、購入完了までにはハードルがあるため、カート投入の指標のほうが「興味があるかどうか」を直接反映することが多いからです。

Search Query Performanceレポートの制限事項

SQPレポートは非常に強力なツールですが、いくつかの制限事項も理解しておく必要があります。

  1. すべてのキーワードを網羅しているわけではない
    ブランドレベルでは1,000件、ASINレベルでは100件までの上位キーワードしか表示されません。
  2. 24時間以内の売上しかカウントされない
    クリックから24時間以内の売上だけがトラッキングされるため、実際の売上レポートや広告レポートとは数字が合わない場合があります。広告効果の通説として、約30%の売上はクリックから24時間を超えて発生すると言われているため、その分が反映されていないと考えましょう。
  3. Sponsored Brandsのデータは含まれない
    SQPレポートにはオーガニックまたはスポンサープロダクト(Sponsored Products)からのデータのみが含まれています。Sponsored Brandsの出稿結果は表示されないので注意が必要です。

まとめ

AmazonのSearch Query PerformanceレポートがAPIで利用可能になったことで、ブランドやエージェンシーにとっては大きなチャンスが広がります。以前は面倒だったダウンロード作業や手動分析が自動化され、リアルタイムに市場全体との比較を行えるようになります。

  • SQPレポートは自社のキーワード戦略や市場シェアを把握する上で非常に有効。
  • API連携を行うことで、戦略的なアクションをスピーディーかつ効率的に実行可能。
  • 制限事項を理解しながら、購入データやカート投入データなどを使って自社の強みや課題を継続的に分析できる。

もしこれまでSQPレポートの活用を躊躇していた、あるいは「なんだか面倒そう…」と敬遠していた方がいらっしゃれば、APIの登場は大きな追い風となるはずです。いまこそSQPレポートを積極的に取り入れて、より効果的なマーケティング戦略を実践してみてはいかがでしょうか。

また、当社が提供しているPicaro.ai toolにご興味のあるベンダー、セラーがいらっしゃいましたら、お問合せください。近いうちにみなさんへも提供開始ができる可能性がありますので、waiting listに入れさせていただきます。