アマゾン ヨーロッパ( EU 5 )との向き合い方と、組織上の課題

2020年7月2日
Amazon EU

グローバル販路としてアマゾンへ商品を卸しているメーカーにとっての長い間課題となっている、「Amazon EU(5か国)間でのAmazonによる商品の横持ち」があり、当社へもたまに問い合わせがある内容です。

これは、例えば、イギリス、ドイツ、イタリア、スペイン、フランスの5か国全てに自社の支店があり、且つそれぞれが売上責任を持っているメーカーがあったとします。

そのドイツ支社としては、Amazonドイツには、自社から商品を購入し、ドイツのユーザーへアマゾンとしても販売してもらいたいというのが一般的に想像できるかとは思います。

しかしながら、アマゾンドイツは、仕入コスト、倉庫内の横持コスト、term and conditionの全てを計算し、一番メリットの高い(一番仕入コストの安い)国に発注をかけます。例えば、アマゾンドイツが、Aという商品はドイツ支社から調達するよりも、フランス支社から仕入れた方が安いという場合は、フランス支社から調達します。

もちろんこれはアマゾンにとっては採算性の観点や、ユーザーへ商品をお届けするためのリードタイムの観点などから、優れた取り組みであり、且つEUのように各国がボーダレス化している地域では、時代に沿った手法であることは間違えないはずです。

一方でメーカー側としては

・ドイツでユーザー購入されているのに、フランスへの発注(売上)が発生しているために、購買の発生場所と、売上の計上する場所がズレる
・在庫の管理が複雑化 且つ、予測不可となる

という課題が浮上してきます。

また、同じ商品を各国間でEANを変えたとしても、アマゾンドイツで販売されている商品が、アマゾンフランスでは販売されていないかった場合、アマゾンフランスは、セレクションの最大化の観点から、その商品もフランスで売れるようにしたいという思考が動くために、結果的に同じ商品で、異なるEANのものが2つ、アマゾンドイツ上で存在ししてしまうという事象が発生します。

Amazonができる前の、例えば20年前であれば、メーカーも各国に支店を配置し、各国ごとに売上責任を持ち、ビジネスを拡大していくという手法が通常だったと思うのですが、今の、そしてアマゾンという括りで見ると、その各国ごとに支店がある、各国ごとに商品を管理するという事実が管理上の大きな課題となっています。

その中で、解決手段としては、下記の4つを適切に行っていくというものなのですが、

1) 自社でセントライズさせた組織を構築する
2) Amazon EUとの交渉して、Amazon側での窓口も統一してもらう
3) 5か国間の全てのコストやterm and conditionを揃える
4) 他の国に発注が行かないように、常に在庫を潤沢にしておく

正直これは非常に頭の痛い内容でして、1)であれば、自社内のことなので、コントロールできる部分なのですが、2)でアマゾンが「合意しない」となると、全てが意味がないことになってしまうので、1)~4)をシンクロさせ、同時並行で組織を構築、変更していく必要があります。

世界の、特にECのボーダレス化が進むにつれて、自社の組織をどう構築し、それぞれの組織にどこまでの権限や裁量を与えるべきなのか。企業やビジネスのフェーズによって大きく異なりますが、当社ではこれらの課題に対してどう向き合うかという案件を過去から多く対応させていただいておりますので、これらの課題を解決されたい企業様がいらっしゃいましたら、気軽にお問合せいただければと思います。

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